2011年03月08日
キッチンつくるなら、ガス?それともIH?(後編)
えーと、そうそう、ガスかIHかという話です。
昨日はすっかり話がそれてしまいました。(前編を読んでいない方はこちら)
そうは言っても、IHのことで一番ご質問を受けるのが、この電磁波の話なので、
まあよかったんだ、ということにしましょう。
昨日はすっかり話がそれてしまいました。(前編を読んでいない方はこちら)
そうは言っても、IHのことで一番ご質問を受けるのが、この電磁波の話なので、
まあよかったんだ、ということにしましょう。
前向キングのウラ夫です。こんにちは。
さて、ウラ夫家のキッチンはガスコンロです。
家を建て替えたことがないので、IHに換える機会がなかったんだとも言えますが。
個人的には裸火の見えるガスコンロが好きです。
火が見えないと、料理をしている気になれないし、
冬の夜など、お茶でも入れようとコンロに火がともると、
さて、ウラ夫家のキッチンはガスコンロです。
家を建て替えたことがないので、IHに換える機会がなかったんだとも言えますが。
個人的には裸火の見えるガスコンロが好きです。
火が見えないと、料理をしている気になれないし、
冬の夜など、お茶でも入れようとコンロに火がともると、
それだけで部屋の空気が人気づくというか、暖まる気がします。
あと、子どもにはキッチンで、火の楽しさと怖さを学んでほしい、という気持ちもあるんです。
実は先日、長年使っていたガスコンロの調子がいよいよ悪くなり、
実は先日、長年使っていたガスコンロの調子がいよいよ悪くなり、
新しいコンロに買い換えたんですが、これが思わぬ不満・不便をもたらしました!
ここ1,2年でコンロを買われた方はご存じかと思いますが、
現在市販されているコンロには、Siセンサーという温度センサーがついています。
バーナーの真ん中のところ。
鍋を置くと沈むようになっているボタン形のものがそうです。
火のつけ忘れや、天ぷら油の過熱など、ガスコンロが原因となる火災を防ぐために、
約250℃で自動消火する機能です。
また、センサーの上に鍋が載っていない場合も、自動的に火が小さくなったり消えたりします。
便利で安全~♪ということなのですが、実はこれがやっかいなのです。
例えば、中華鍋で炒め物。
焦げ付かないように、短時間で美味しく炒めるには、煙が立つほど鍋を熱してから
調理するのがキホンなのですが、
これをすると、コンロが空焚きと判断して、勝手に火を弱めてしまいます。
また、同じく中華鍋を持ち上げて鍋を振る、あるいは、コンロに直接のせないで、
海苔などをあぶる場合。
やはり、鍋が載っていないと判断して、火を小さくしてしまいます。
他にも、焼き網が使えないので、魚、お餅などを網焼きすることが出来ません。
パンを網で焼くと短時間でカリッと焼けるので気に入っていたのですが、
これも出来なくなりました。
なんだか、これまで出来てあたりまえだった、料理のキホン動作が出来なくなって、
とっても窮屈な思いをしています。
実は上のような使い方をする時のためにと、「センサー解除ボタン」なるものが
ついているんですが、これは、実は消火する上限温度を250℃から290℃に
上げるだけであって、「センサーが解除」されるわけではありません。
(まぎらわしい呼び名です!)
したがって、このボタンを押しても、上記の料理動作ができないことには変わりありません。
この間など、どうしても網で肉を焼きたくて、一方のバーナーで焼きはじめたところ、
すぐに火が弱まるので、すかさず隣のバーナーに移動。
しかし、そのバーナーもすぐにセンサーが働くので、また元のバーナーへ移動。
(この時、一度火を消して、つけ直す。) 火が弱まったらまた隣へ…この繰り返し。
ちなみに網がセンサーに触れると火が消えてしまうので、この間ずっと、
網をコンロから少~し浮かせて火にあぶるようにする必要があります。
想像してみて下さいね。 右、左、みぎっ、ひだりっ…。
まるで注文殺到で焦りに焦る、手焼きせんべい屋のような、なんとも情けない光景でした。
最近は土鍋でご飯を炊くのにハマって、炊飯器を処分してしまったんですが、
新しいコンロに火をかけておくと、強火にかけていたはずが、気がつくと勝手に弱火になって
いたりすることもあって、慌てさせられます。
このセンサー、現在市販されている全てのガスコンロについています。
2008年にできた法律で、このセンサーがついていないと販売も設置もしてはいけない
ことになりました。
これによって火災が劇的に減るのだとしたら、歓迎もできるのですが、
料理をする側からすると、あたりまえのことが出来なくなるのはすごく不便だし、とまどいます。
そして、もうひとつの問題は、海外メーカーのコンロが使えなくなること。
この法律は日本だけのものですから、海外のメーカーには、このセンサーをつける動きは
ほとんどありません。なので、輸入コンロは現在、実質使用禁止となっています。
人気のあったロジェールも、ガゲナウも、マジックシェフも…。使えません。
インテリア雑誌などに載っているオシャレなキッチンには、たいがい輸入コンロが
入っていたものです。
今でもそういった雑誌をお持ちになって、こんなスマートなコンロにしたい、
と希望されるお客さまがいらっしゃいます。 が、残念ながら、今は無理なのですよ~…。
国内3社(リンナイ・ハーマン・パロマ)から選んで頂くほかないのです。
この法律、実はガス業界が自主規制のために作ったのだそうで。
だけど、どうなんでしょう。使い勝手は悪くなるわ、スマートな海外製品は選べなくなるわで、
こんなんだったら、この機会にIHにしちゃおう、という方も多いのではないでしょうか。
電力会社や家電メーカーもIHの売り込みにがんばっているし、
見た目スッキリ、という面ではどうしてもIHの方が有利だし。
これじゃ多くの人がIHに流れてしまう、というのがわからないんでしょうかね。
IH普及のために、巷ではよく、「IHで出来るお料理教室」みたいなイベントを見かけます。
これで、IH初体験の人々が、「IHって思ったより便利なのね~」とIH派になっていくのでしょう。
どちらがよいかは好みの問題ですが、裸火が見たいσ(^^)としては、逆に、
「ガスでしかできないお料理教室!」なんてのやって巻き返そうよ~、と思うんですけどね。
どうなのよ、ガス業界さん。
でもな~、あぶれない、網使えない、空焼きできないんじゃ、
ガスコンロのメリット、全くうたえないですよね。
さみしいな~、と思う、裸火派のウラ夫なのでした。