2011年01月26日
横引きレンジフードは安全か?
ウラ夫です。
先日、あるお客様から、横引きのレンジフードを使いたい、とのご相談を受けました。
横引きのレンジフードとは、ガスコンロやIHの正面の壁に小窓が開いていて、そこから調理の排気を勢いよく吸い込むというものです。
従来のフードのように天井からコンロを覆うようなかたちが必要ないので、調理機器の周りがすっきり納まるというのが最大の売りなのですが、詳しく調べていくと、意外な事実が判明。
それは、一言で言うと、
「横引きフードは、法規上、設置は認められていない」
ということ。
恥ずかしながら、私もこれまでは、製品として成立しているのだから、当然設置に問題はないものと考えていました。(実際の設置例はありませんが…)
ところが、事実は建築基準法や消防法の原則にかなっていないため、このタイプのフードは設置できないということになります。
その原則とは、レンジフードなどの換気設備は、加熱機器の上方80センチ以上離れた高さに設置しなければいけない、というもの。
なぜこの原則が決められているのか、最悪の事態を想定して考えてみましょう。
天ぷら鍋を加熱したまま忘れてしまい、鍋の油が発火し、炎があがったとします。
真上にあるレンジフードは不燃材で作ることになってはいますが、フードと炎の間に適切な距離が保たれていないと、フィルターや内部の油汚れなどに着火し、火災につながることが考えられます。
このような事態を避けるために、80以上センチ離しなさい、と規定しているわけです。
さて、横引きフードの場合はどうなるでしょう。
鍋から立ち上った炎は、壁面の排気口にそのまま引き込まれてしまうと考えられます。(通常使用でも、コンロの炎が排気口側にたなびくほど強力です)
本体やダクトの内部には、多少なりとも油を含んだ汚れが付着していますから、これらに着火しつつ、最悪の場合、ダクトを伝わって建物の本体にまで延焼してしまう可能性も否定できません。
恐いですね!
ちなみに、これは鍋の油から発火した場合を想定していますので、ガスでもIHでも同じ危険性があります。
ずいぶんと恐い話になってしまいましたが、キッチンは火や熱をあつかう場所である以上、安全であることを第一に考えなければいけない、ということなのです。
特に設計者や施工業者は、デザイン性を優先するあまり、法規上OKだから、とか、これなら法律の網をくぐり抜けられるから(!)、といった考え方になりがちです。
でも、本当に大切なのは、そこに住まう方が、安心して永く暮らせることであるはず。
法律がどうか、ということ以上に、より安心できる住まいをつくるために、最も大切なことを忘れず、また、常日頃からあらゆる情報を集め、検証していくことも、プロの仕事と肝に銘じていきます。
どんなに接着剤や塗料の安全に気をつけたキッチンでも、燃えてしまっては意味がないですからね~。
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Posted by ウラ夫 at 19:00│Comments(1)
│キッチン
この記事へのコメント
消防法令の規定について、コンロから「上」方向への隔離距離を規定しているもので、「前」方向については不燃材料なら「0mm」でも良いはず。 つまりステンレスやガラス製のフードがついていても、コンロの上空にかからなければ、コンロの前方壁面への設置は何ら規制されないのでは?
Posted by まるつ at 2021年06月21日 12:26