2007年05月29日
デザインの神様は
ウラ夫です。
のっけからずいぶん大仰なタイトルというか、おっ、いよいよデザインネタ来ましたか、そういえば今日の昼ごはんは、とかサルサで見知らぬ女の子と手をつないで狂喜乱舞とか、まったくデザイナーとは思えないブログ世界が展開されていたよなぁ、そういえばブログ始める前に、今日の昼ご飯が云々なんてブログは勘弁だぜ、なんてエラそうな口を叩いていた記憶もかすかではあるわけですが、ご期待に添えますかどうか、なんともとっても小さな話です。イタリアで注目のデザイナーの神様が~なーんて話題では全くありませんが、まぁまぁどうぞ、みなさんお帰りにならずにちょっと聴いていって下さいよ。
と、こういう意味不明の前フリをやってみたかったのは、心ならずも少々放ったらかしにしてしまったのをごまかそうとしているような気もしないわけではないんですが、本文行きます。

ご存じ「○んにゃく畑」のお話です。
(予想以上に小さ~い!という声が聞こえてきますね~。)
普段あまりこういったものを食べることは少ないんですが、先日数年ぶりに口にしようと手に取ったところ、容器のかたちが以前とは違うことに気がつきました。
前はいわゆるカップ型でもっと小振りだったはずですが、今はこのようにハート形をしています。

それがどうしたという話ですが、いざ食べようとした時に、このかたちにはたくさんの知恵が込められていることにふと気づいたんです。
以前このようなこんにゃくゼリーで小さな子どもがのどを詰まらせて大変なことになるという事故が相次いだことがありました。
フルーツ味のひとくちゼリーは子どもには人気でしょう。ところがこのひとくちというのが落とし穴。食べてみるとわかりますが、こんにゃくゼリーはゼラチンや寒天で作ったいわゆるゼリーに比べて格段に固い、というか、弾力がものすごいのです。
押したぐらいでは崩れないので、よく噛まずに飲み込めば、のどの細い小さなお子さんがのどを詰まらせてしまうことは想像できます。
そこでこんにゃくのメーカーは知恵を絞って抜本的な工夫をしたようです。それがこの容器のかたちと大きさにあらわれているんですね。
試しに皆さんもトライしていただければよくわかるんですが、まずひとくちでは食べられない、または食べづらい大きさになっています。意外と大きいんですね。
そしてこのハート形、両脇をつまむと真ん中の谷の部分が折れ曲がって中のゼリーが食べやすいように出てきます。手を汚さずに食べられるのは言うまでもないんですが、ここで注目です。
いくら大きめにしたところで、容器を押して一気に口の中へ飛び出してしまったらやっぱり危ないのでは?という疑問。実際にやってみます。

なんとご覧のようにどんなに容器を勢いよく押しても中のゼリーはひとくち分しか飛び出てこないようになっているのです。
ちゅーちゅー吸ってもだめですよ。
つまり、ここで一回かみ切って食べてね、というリードなのですね。
ここでσ(^^)は、こんな些細な工夫(微調整は大変だったのかも知れませんが)が施されていることに感動しちまったわけです。
たかがこんにゃくゼリー、普段気にもとめないような小さなかたちにも、たくさんの人の安全への配慮とか、安心して商品を楽しんでもらおうという思いが込められていることを知りました。
実際この容器のデザインによって、どれだけたくさんの子どもたちが危険なくおやつを食べられるようになったか、想像するに余りあります。
こういったことに日々繊細でいようと心がけてはいますが、つくづくデザインの神様というのはこういう小さなところにいるんだなぁ、というのをあらためて実感しました。
華美だったり、カッコいいものを創ることがデザインの本質ではないということを、先輩たちの創った小さな道具や日用品が教えてくれます。感謝です。
そう思うとこのハート形の容器、人が安心して毎日を楽しめるように、と願った開発者の心のかたちのような気もしてきます。
デザインってこうでなくっちゃ、と思います。
そういえば、まだこんにゃくゼリーが小さかった頃、ゼリー早食い大会というのに出ることになって、1分間で数十個のゼリーを丸飲みして優勝したことを思い出します(苦笑)。今となってはおバカな笑い話で済みますが、人によってはそうでないでしょう。
今は大きなハート形ゆえ、早食い大会はちょっと難しいと思います。
のっけからずいぶん大仰なタイトルというか、おっ、いよいよデザインネタ来ましたか、そういえば今日の昼ごはんは、とかサルサで見知らぬ女の子と手をつないで狂喜乱舞とか、まったくデザイナーとは思えないブログ世界が展開されていたよなぁ、そういえばブログ始める前に、今日の昼ご飯が云々なんてブログは勘弁だぜ、なんてエラそうな口を叩いていた記憶もかすかではあるわけですが、ご期待に添えますかどうか、なんともとっても小さな話です。イタリアで注目のデザイナーの神様が~なーんて話題では全くありませんが、まぁまぁどうぞ、みなさんお帰りにならずにちょっと聴いていって下さいよ。
と、こういう意味不明の前フリをやってみたかったのは、心ならずも少々放ったらかしにしてしまったのをごまかそうとしているような気もしないわけではないんですが、本文行きます。

ご存じ「○んにゃく畑」のお話です。
(予想以上に小さ~い!という声が聞こえてきますね~。)
普段あまりこういったものを食べることは少ないんですが、先日数年ぶりに口にしようと手に取ったところ、容器のかたちが以前とは違うことに気がつきました。
前はいわゆるカップ型でもっと小振りだったはずですが、今はこのようにハート形をしています。

それがどうしたという話ですが、いざ食べようとした時に、このかたちにはたくさんの知恵が込められていることにふと気づいたんです。
以前このようなこんにゃくゼリーで小さな子どもがのどを詰まらせて大変なことになるという事故が相次いだことがありました。
フルーツ味のひとくちゼリーは子どもには人気でしょう。ところがこのひとくちというのが落とし穴。食べてみるとわかりますが、こんにゃくゼリーはゼラチンや寒天で作ったいわゆるゼリーに比べて格段に固い、というか、弾力がものすごいのです。
押したぐらいでは崩れないので、よく噛まずに飲み込めば、のどの細い小さなお子さんがのどを詰まらせてしまうことは想像できます。
そこでこんにゃくのメーカーは知恵を絞って抜本的な工夫をしたようです。それがこの容器のかたちと大きさにあらわれているんですね。
試しに皆さんもトライしていただければよくわかるんですが、まずひとくちでは食べられない、または食べづらい大きさになっています。意外と大きいんですね。
そしてこのハート形、両脇をつまむと真ん中の谷の部分が折れ曲がって中のゼリーが食べやすいように出てきます。手を汚さずに食べられるのは言うまでもないんですが、ここで注目です。
いくら大きめにしたところで、容器を押して一気に口の中へ飛び出してしまったらやっぱり危ないのでは?という疑問。実際にやってみます。

なんとご覧のようにどんなに容器を勢いよく押しても中のゼリーはひとくち分しか飛び出てこないようになっているのです。
ちゅーちゅー吸ってもだめですよ。
つまり、ここで一回かみ切って食べてね、というリードなのですね。
ここでσ(^^)は、こんな些細な工夫(微調整は大変だったのかも知れませんが)が施されていることに感動しちまったわけです。
たかがこんにゃくゼリー、普段気にもとめないような小さなかたちにも、たくさんの人の安全への配慮とか、安心して商品を楽しんでもらおうという思いが込められていることを知りました。
実際この容器のデザインによって、どれだけたくさんの子どもたちが危険なくおやつを食べられるようになったか、想像するに余りあります。
こういったことに日々繊細でいようと心がけてはいますが、つくづくデザインの神様というのはこういう小さなところにいるんだなぁ、というのをあらためて実感しました。
華美だったり、カッコいいものを創ることがデザインの本質ではないということを、先輩たちの創った小さな道具や日用品が教えてくれます。感謝です。
そう思うとこのハート形の容器、人が安心して毎日を楽しめるように、と願った開発者の心のかたちのような気もしてきます。
デザインってこうでなくっちゃ、と思います。
そういえば、まだこんにゃくゼリーが小さかった頃、ゼリー早食い大会というのに出ることになって、1分間で数十個のゼリーを丸飲みして優勝したことを思い出します(苦笑)。今となってはおバカな笑い話で済みますが、人によってはそうでないでしょう。
今は大きなハート形ゆえ、早食い大会はちょっと難しいと思います。